初めての実弾射撃

観光客のためのアクティビティーとして、実弾射撃場や射撃ツアーを催行している人たちは、さまざまなお客さまに臨機応変に対応するべく、いろいろなご苦労があります。

お客さまとしては何せ初めてのことですから、映画やドラマ、本やアニメなどで銃を見聞きしたり、(コンピュータ)ゲームやサバイバルゲームで撃ったことがあったとしても、本物の銃で射撃することに対しては、撃つ直前まで想像の世界です。

反動と向き合う

実際の銃は重量も動作も重く、撃つと大きな音と共に反動があります。英語では「リコイル(recoil)」と言います。銃を本格的に練習しているシューター(射撃をする人)たちのほとんどは、もれなくこの反動に悩まされます。

良く狙って素直に引き金(トリガー)を引けば、弾は狙ったところに中る(当たる)ようにできているのですが、それなりに撃ち方に慣れてくると、その反動に抗(あらが)おうとしてしまうんですよね。脊髄反射のようなもので、これを克服するために何万発と撃って、ひたすらきれいにトリガーを引く練習をします。

銃を安全に取り扱うのはもちろんのこと、正確に撃つためのスキル、さらに競技や戦いにおいては、そこに戦術や戦略が伴います。状況と自分の状態を冷静に判断しながら、「適切」かつ「最適」で「最速」な射撃が求められます。

銃に対する想い入れもしっかりとしていて、「射撃が上手くなりたい」と、グアムに定期的に通いながら練習されるお客さまにもたくさんお目にかかりました。皆さんとっても熱心で、射撃に詳しく一所懸命です。

本物の銃を撃ってみたい

「体験として銃を撃ってみたい」という方は、どちらかというと動機も軽めなので、人によっては自分が想像していたものと実際のギャップに、結構びっくりしてしまう方もいます。

一緒に参加したお友だちが撃っているのを見て、撃つのを躊躇したり撃つ前に降参してしまう方もたまにいらっしゃいます。一発だけ撃ってもうお腹いっぱいと、あとはお友だちに撃ってもらう方も。お友だちはラッキーとばかり、楽しく射撃するといったケースもありました。

せっかく参加してくださったお客さまに一人でも多く満足していただくために、射撃場やツアーのインストラクターは安全安心を最大限担保しながら、どうしたら楽しんでいただけるかを常に考えています。

お客さまの体力や体調、運動神経、音や反動や衝撃にどの程度寛容か、または敏感かによって、お客さまの反応を確認しながらその時々で撃つ弾薬や銃を変更しながらツアーを進めていきます。

そのため、基本となるパッケージの銃の種類や弾薬が変更される場合があります。

タモンにある屋内射撃場のうち、各パッケージの弾薬の種類と弾数を明記しているところは1カ所しかありません。他の射撃場は弾薬の種類のみで、弾数を明記していません。そのワケは、上記のような理由からだったのですね。

野外射撃ツアーを選ぶ人たち

ちなみに野外射撃ツアーは、弾薬の種類と弾数を明記しています。

屋内射撃場を利用する人は、ほぼほぼウォークインのお客さまです。ホテルロードを歩いていたり、グアムに到着してからGoogle検索して、Googleマップに表示されたところを利用するといった感じです。

これに対して野外射撃ツアーに参加する人は、しっかり下調べして事前に予約してからグアムにいらっしゃるお客さまがほとんどです。「このためにグアムへ来ました!」といったタイプのお客さまが多いです。なので、弾の種類や数、撃てる銃のモデルなど、しっかり確認してから申し込むので、それらが明記されているのは当たり前のことなのですね。

参加者の中には銃の種類までピンポイントで指定するお客さまも多く、そういったリクエストに応えるべく豊富な銃を取り揃えています。映画やアニメなどで見たりゲームで撃ったことがある人なら、それに登場した本物の銃を撃ってみたいといったお客さまですね。銃が好きな人にとっては、見るだけでもたまらない空間です。